【レビュー№1803】良いデジタル化 悪いデジタル化
良いデジタル化 悪いデジタル化
評価★★★
80歳を超えなおも活発な執筆活動を続ける野口悠紀雄先生の近著。題名から一瞬内容は伺い知れないが、要はコロナ以降露見した日本のデジタル化(してないこと)の醜悪さとその実態、要因、そして今後について先生の毒舌が炸裂する。
先生は本書の終わりあたりで本邦のデジタル化について「(世界的比較からして)小学生レベル」と手厳しいが、この一年半近くの生活を自ら省みるとそれを否定できないことは明らかであろう。
また本書の副題の「プライバシーを守る改革を」には、表立っては本書でも書かれてないが、以前の先生の著書で展開された中国に対する敵視(否定)があることは間違いあるまい。
まさにフォースの暗黒面の落ちるか否か、重大な岐路に我々は立っているのかも知れない。