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7月 2, 2016の投稿を表示しています

【レビューNo.1419」】言ってはいけない

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評価★★★ 著者によるあとがきでは前著である『 「読まなくてもいい本」の読書案内 』のスピンオフということだったが、実際にはかつての著書「 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 」の続編と考えるのが適切な内容だろう。 誤解を恐れずわかりやすく言ってしまえば、カーネマンによる「 ファスト&スロー 」の内容のダークサイド版とでもいう内容であり、犯罪者や精神病は遺伝するのか?遺伝がほとんどを決定するので親の子への教育はほとんど意味がないであるとか、SEXの際男性は射精をすればあっという間に終わってしまうのに女性はオルガスムスで大きな声をあげ続けるのは何故かなど、普通の方が聞いたら吐き気や憎悪を催すような内容のオンパレード。但し、それらについての文献的根拠も網羅されており説得力のあるものとなっている。評者がしばしば訪れる丸の内オアゾの丸善の新書販売セールスNo.1を続けているようであり、Amazon新書販売ランキングでも上位に来ているのはそれ相応の理由があるのだろう。

【レビューNo.1418】毛沢東

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評価★★★★ 例によって 池田信夫氏推薦本 だが、この本は私もご一読をお勧めしたい。 概要は氏のレビュー の通りなのだが、中共軍は日中戦争の最中は山岳地域に逃げ込み戦闘を回避するどころか、国民党軍の情報を日本側に密かに伝えその対価を得ていたのだという。私は知識不足にて毛沢東が(ないし中国共産党が)こういった出自のものであるとは全く知らなかったので、大いに驚いた。 実は、評者の母は中国居留民であった。戦後迅速に居留民らは日本に帰還、今日こうして私も生まれているわけだが、その帰還作業を支援した国民党軍が疲弊し、中共軍の勝利に繋がったと本書には書かれており、何とも言葉に表せない感情が私の頭の中を走る。 恐るべき毛沢東のこのような側面は、すべての日本人が知っておくべき内容かと思う。