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(2020/11/8更新)推薦図書10冊

かつて Amazonでレビューを書いていた が、こちらのブログでレビューを書くことにした。そこで10冊に絞って皆様にお薦めできる書籍をご紹介を申し上げたい。 1  反脆弱性 2  ファスト&スロー 3  文明と戦争 4  世界史を創ったビジネスモデル 5  臆病者のための億万長者入門 6  失敗の本質 7  奇跡の脳 8  イスラム2.0 9  オペラ歌手誕生物語   10  道は開ける 1(2018/2/26追加)は諦めてしまうほど長く翻訳が待たれたタレブの現時点での完成形作品。出世作「ブラックスワン」ではどちらかと言えば「リーマンショック」に端を発する金融の世界がターゲットとなっていたが、今回は医療や健康、糖質制限等々あらゆるベクトルにタレブ節が炸裂している。次回作の skin in the game も英語版は発刊されており、早期の邦訳を今度こそは期待したい。 2(2014/1/3追加)は長く待たれた カーネマンの自著の邦訳 。21世紀の古典として全人類必読書だろう。 3は2012年の個人的なベストワンだが、何故北朝鮮が核開発に血道をあげるのかといったことは、こういう本を読まないと理解できないだろう。 人類の歴史(というか先史時代が大半)200万年のうち99%の期間は、死亡率20%に達する戦争の時代 であったと説く衝撃の書。 4(2018/3/3追加)は、野口悠紀雄先生ならではの学際的ワールドが炸裂した快作。映画テルマエ・ロマエでしかハドリアヌス帝のことは知らなかったが、世界史苦手(特に受験で回避した人)な方にもお薦めかと。多様性とフロンテイアを失いつつあるアメリカは、ローマ帝国と同じ道をたどるのだろうか? 5 (2017/2/19追加) は、小生の心の人生の師匠である作家橘玲氏による、ごくごく普通の人向けへのお金(投資、持ち家、生命保険、国家破産への懸念への対応等々)についての入門書として秀逸 。著者によれば、年金問題も国家破産も何も怖くないのだという。 6(2016/2/13追加)は、おなじみの不朽の名作であるが、今般のアベノミクスの混乱を見ていて、相変わらずの日本の経済、社会、組織の旧態依然に頭が痛くなった。私も近々再読したいと思う。 7は、 TEDでも歴代で最も人気のあるプレゼンのひとつ でおな

【レビューNo.1852】ウクライナ戦争

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ウクライナ戦争 評価★★★★ 早いもので、ウクライナとロシアが戦争状態(ロシア側は依然として戦争という言葉を用いて無いようだが)となって1年となる。開戦後、テレビ等にて専門家として著者が引っ張りだこで出演されていたが、実は評者は著者がほぼ無名の頃からそのTwitterをフォローしていて存在は存じていた。ただ、それはミリタリーにかかる話題になった時(多くは北朝鮮問題だったと記憶するが)に、脇から突然出てくる旧ソ連マニアの変なおっさん?という感じであって、かような専門家の方であるとはついぞ思ってなかった。 本書の冒頭は、2019年に著者らがウクライナ国内にある旧ソ連時代のICBM発射基地(現在はミサイルや核弾頭等撤去の上で、博物館として公開されているらしい)を訪れた時の記憶から始まる。 著者もそこで述べている様に、21世紀の戦争はミサイルが飛び交い一瞬にして勝敗(勝者が残るかどうかは知らないが)が決するものになると思われていたが、今ウクライナで繰り広げられているのは、第二次大戦や第一次大戦を彷彿とさせるいわば肉弾戦だ。 なぜ、この様なことになったのか、そして開戦以来の概要と今後の展望について著者の見解が述べられている。それを見ていて、ため息をつくようなことばかりであったことばかりであったが中身までは書くまい。

【レビューNo.1851】エブリシング・バブルの崩壊

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  エブリシング・バブルの崩壊 評価★★★ 著者はトルコ人であるが、東大理科一類大学院卒業後、野村證券勤務の後に独立し、昨今はYouTubeなどでの動画投稿によりわかりやすい市場解説などが好評であることは、評者のSNS上の知人らの話からは承知していた。 が、近時、かの 池田信夫氏が著者の発言をしばしば引用するなどに及び、特にブログで書評にまで至った本書 は読むしかないかと観念した次第(図書館で十数人待ちだったためKindleにて購入)。 おそらく執筆の途上で予想もしてなかったウクライナ侵略が始まったことが原因と思われるが、書中の前後でやや不可解な内容が存在しているのは残念(編集者はちゃんと最終稿のチェックをしたのだろうか?)だが、本書が指摘しているようなこと(全面的な市場の破局)が、本当に起きるのであれば(それは「 ブラックスワン 」の定義からして、時期は誰にも予測できないが、ちなみに ブラックスワンの本家本元も警告を発している ことは、耳を傾けておくべきであろう。)、今我々はどうしたらいいのだろうか。一人一人が自己責任で真剣に考えねばなるまい。 なお、本書の帯にはさも日本(株式)が有望な投資先と誤認するような記載があるが、著者の言う米国株のファクトリーリセット(リーマンショックを大幅に上回る下落、しかも最大で30年近い長期低迷と予測)が起きた際には、日本株式も無傷ではないと書中には書かれていることは忘れずに書いておこう。

【レビューNo.1850】長寿の嘘

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  長寿の嘘 評価★★★ 先日読んだ和田秀樹氏の70歳本 に、本書の著者のことが幾度となく引用されていたので、同氏の直近作(と言っても4年前の本だが)。 考えてみたら、父がたの叔父叔母や祖母は小太りの人ばかりだった。父も最後18年にわたり脳梗塞とその後遺症に悩まされたが90歳近くまで長寿を全うした。その長兄である伯父は97歳で、まだ元気はつらつだ。 片や母がたの叔父叔母は細身の人間が多く、早く他界したものが多かった。しかも、本書で指摘されているように、がんで亡くなった者が多いのである。 本書では、メタボ健診による過剰なコレステロールコントロールから、かえって日本人の健康にリスクとなっており、特にがんの発症が目立って増えるのだという(死者中の割合)。 本書を読んでいて、評者の長年の持病である めまいについての本に書かれていること を思い出した。同書によると、めまいは耳石位置を適切なところに戻す体操をするとほぼ治るにもかかわらず、「大人の事情により」耳鼻科では投薬治療がなされているという。 それと同じようなことがメタボ健診によって行われ、膨大な医療費が無駄遣いされていると著者は言う。 そう言えばかのタレブも「血圧の薬など何の意味もない」と著書に書いていたかと思う。医療について、我々はもっと真剣に考えなければならないのだろう。

【レビューNo.1849】ITパスポート試験対策書 第5版

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  ITパスポート試験対策書 第5版 評価★★★ 昨今はITパスポートなる資格がある様で、勤務先でその資格に準じる社内テスト合格が必須ということになって、本書が参考図書として電子媒体で配布された。 ところが本書は535ページもあり、その使い方もまずは模擬試験問題的なものを解いた上で、不得意部門を中心に学習せよと言う構成になっており、電子書籍で対応するには年寄り(評者w)にはムリと悟り、自腹で紙の本書を購入。 その効果もあり、わずか数日でテストはパスできた。 やはり、かけるところにはお金かけないとねw

【レビューNo.1848】気がついたら自律神経が整う「期待しない」健康法

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  気がついたら自律神経が整う「期待しない」健康法 評価★★★ 毎度の自律神経研究の小林先生の新作であり、書かれてあることはほとんどいつもと同じなのだが、今回はわかりやすく言えば期待値を下げることで、自律神経にかける負荷を下げようという提案なのだろう。 著者は言う。 家族に期待しない。 上司や部下に期待しない。 会社に期待しない。 友人に期待しない。 運命に期待しない。 自分自身に期待しない。 これだけ読むと、それを実践する人生はさぞかし夢や希望のないものの様に感じられるが、本書を読んで一月以上、このことを時折思い返して考動しているが、少し心が軽くなった様には思う。人間とは、かくも厄介でワガママな生き物なのだなと思いつつ。

【レビューNo.1847】70歳が老化の分かれ道

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70歳が老化の分かれ道 評価★★★ なんか世の中的になし崩し的に70歳まで働き続ける方向にあるようだ。図書館でふとそんな話をして、薦められたのがこちらである(但し、図書館では予約殺到で書店で買うこととなった。手元のものは第14刷とあるので人気の書のようではある)。 著者の名前は存じていたが、自律神経の小林先生並の多筆の方のご様子。 読んでいて面白かったのが、降圧剤とコレステロール管理への疑問だった。 私も長期にわたり何の気なしに服用してきたが、コレステロールを抑えすぎると、免疫機能が低下して癌のリスクが逆に増えると書いてあり驚いた(評者の場合正常値の下限当たりであり、気になる)。 これについての 元ネタはこちらの本 の様であり、幸い図書館に蔵書があったので、早速予約した。近々確認することにしよう。

【レビューNo.1846】アートブラシ カシミア用 洋服ブラシ ドロップ

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  アートブラシ カシミア用 洋服ブラシ ドロップ 評価★★★ 先日意を決して、松屋銀座のアトリエメイド(宮崎元バイヤーの店)で彼らが10年使えると主張するカシミヤのコートを新調した(ちなみに購入の決断するまで数年を要した)のだが、彼曰くカシミヤのコートは専用のブラシで毎回ケアしないとダメだと言う。 ネットで検索してみて驚いたのだが、最も高いブラシは5万円近くするのだという。そんなものは買えないので、Amazonで見かけたこちらを購入。ただ、これはコート用にはややサイズが小さいのではないか?全面を満遍なくケアするのに、少し時間を要する気がする。まあ、これもものを長持ちさせる秘訣なのかも知れないが。