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7月 3, 2021の投稿を表示しています

【レビュー№1800】Carlos Kleiber: The Legend

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  Carlos Kleiber: The Legend 評価★★★★★ 先日NHKのBSでベームとクライバーとバーンスタインのBS8K動画が放映されていたが、おそらくクライバーについてはこちらが元ネタだろう。 当該動画 はウルトラセブンのBS4K再放送もかくやと思うほどの30年の月日を感じさせないものであったことは、まずは指摘しておきたい。 とはいえ、この曲ではなくベートーヴェンの運命や第7が何故このクオリティで保存されてないのか?というのは往年のクラシックマニアであれば誰しも思うことであろう。案の定、Amazonでもその様なレビューが散見される。 珍しくクラシック音楽が趣味ではない妻と当該放映録画を見ていたのだが、評者と一致したのがカラヤン指揮の動画は奏者たちが楽しそうに無いのに、クライバー指揮の動画は奏者たちが実に楽しそうに演じているということだった。カラヤンという巨人が居る間には目立つことは許されなかったのかも知れないが、やはり見ている人は見ている、いいものは必ず残る、ということなのだろう。どこかからベートーヴェン作品の動画が発掘されることを祈りつつw

【レビュー№1799】大脱走

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  大脱走 評価★★★★ もはや私が語る必要は無い往年の名画であるが、先日NHKのBSで放映されていたので録画して久しぶりにちゃんと拝見した(少し前に他の民放局でも流れていたが、日本語吹き替えだった。今回は英語で日本語字幕。)。 このジャケットの通り、一般には スティーブ・マックィーンの代表作ということなのだろうが、脇役とは言い難い大物が大挙出演していた作品だと改めて感じた。 ハラハラ・ドキドキの娯楽性、ナチ(というかゲシュタポ)の残虐性などお決まりの内容ではあるが、今回これを書く前にAmazonのレビューを見ていてなるほどと思ったのが、 若干(というか相当程度)True Story では無い部分がある そうだ。だからといって本作品の評価が下がることもあるまいが、さすがにこの歳ともなるとそういうことも少し頭に入れておいたほうがいいのかも知れないとは思った。たまにはAmazonレビューも役に立つw

【レビュー№1798】落語に学ぶ粗忽者の思考

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  落語に学ぶ粗忽者の思考 評価★★★★ 先日初の小説デビュー作 を発刊したばかりの落語家立川談慶による新著。 今回も 前作の小説デビュー作 に続きコロナ禍の息苦しさを(一番感じているのが、自らの仕事が大変なことになっている著者だと思うが)、パーっと晴らしてくれる好著。 4ページでひとつの古典落語を紹介する形を取っているが、そこに堅苦しさは微塵もなく気楽に読むことができる。書中で著者が「二次元落語」という言葉を使っているが、まさにそれが本書を表すのにふさわしい。 毎回書いているが、評者は著者とは大学同期同窓で長いことつながりがあるが、実際に生の落語を聞かせていただいたのは、数年前とごく最近のことである。その時(実はテレビではなく生の落語を聞いたのは人生初だった)に誰に言われるともなく、「これ(=落語)は江戸の風だ」と思ったのだが、本書によればなんと著者の師匠である立川談志がしばしば「落語は江戸の風だ」と語っていたのだと言う。そうだとすればその江戸の昔からの伝統が、彼ら一門の落語家によって継承されているわけで実に貴重なことだ。しかも、腹の底から笑いながらこの時代にライブで実体験できるのだから、聴衆にとってはありがたい限りだろう。木戸銭など安いものである(そんな小難しいことを考えずに、バカな顔して笑ってりゃいいのだがw)。 もはやこの時代の決り文句になってしまったが、コロナが落ち着いたら、何よりも早く演芸場で師匠の落語を聞いてみたいと思う。