【レビュー№1198】太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 上
太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 上 評価★★★ 随分前から本屋でよく売れていたようなので楽しみにして手に取った一冊。それは、この本を読めば米側から見た太平洋戦争初期のことがわかるかと思ったからだ。 確かにそれは間違ってないのだが、意外なことに日本側の登場人物である山本五十六について多くのページを割いていたのには驚いた。米側のニミッツ提督より、記載量が多いのではないだろうか。 それにしても、戦争の前半の米英軍側の負けっぷりぶりには驚く。真珠湾の奇襲直後は動揺した対空砲火部隊が何機も味方を撃墜し、同様の事態があちこちで起きたのだと言う。 歴史にIFは禁句だが、下巻で取り扱うであろうミッドウェーでもしものことがあったら、如何なる歴史となっていたのだろうか?そう思うと、現実世界で起きていることはまことにもって儚いものだと考えさせられる。