【レビューNo.1448】カレイドスコープ
評価★★★★ 少し前だったか、ETVでNHK交響楽団のコンサートの番組をやっていたんだが、最近 首席指揮者に就任したパーヴォ・ヤルヴィ がピアノ協奏曲を指揮していたのだが、見たこと無い若い溌剌としたピアニストが才気あふれる演奏を見せていて驚いた。それが、本盤の演奏者のカテイア・ブニアテイシビリ(実に読みにくい名前だ、いまだに覚えられない)だった。聞けば、 YouTubeではパーヴォ・ヤルヴィとの協奏曲の動画がなんと再生回数290万回を超えている ヒットメーカーだと言う。 その彼女の最新盤が本作の様だ。展覧会の絵を中心としてロシア系の曲がずらり。とにかく、ダイナミックレンジが男性ピアニストかのように広大だ。微小なピアニッシモから咆哮するようなフォルテシモに到るまで。そして、動画でしばしば見せるような目をつぶってシンクロ率400%みたいな状況で演奏する姿が、この盤でも当然感じられる。 いずれにしても、とてつもない女流ピアニストの突然の登場(私が知らないだけだったようだが)。これからの成長を楽しみに見つめていきたい。