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10月 15, 2016の投稿を表示しています

【レビューNo.1448】カレイドスコープ

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評価★★★★ 少し前だったか、ETVでNHK交響楽団のコンサートの番組をやっていたんだが、最近 首席指揮者に就任したパーヴォ・ヤルヴィ がピアノ協奏曲を指揮していたのだが、見たこと無い若い溌剌としたピアニストが才気あふれる演奏を見せていて驚いた。それが、本盤の演奏者のカテイア・ブニアテイシビリ(実に読みにくい名前だ、いまだに覚えられない)だった。聞けば、 YouTubeではパーヴォ・ヤルヴィとの協奏曲の動画がなんと再生回数290万回を超えている ヒットメーカーだと言う。 その彼女の最新盤が本作の様だ。展覧会の絵を中心としてロシア系の曲がずらり。とにかく、ダイナミックレンジが男性ピアニストかのように広大だ。微小なピアニッシモから咆哮するようなフォルテシモに到るまで。そして、動画でしばしば見せるような目をつぶってシンクロ率400%みたいな状況で演奏する姿が、この盤でも当然感じられる。 いずれにしても、とてつもない女流ピアニストの突然の登場(私が知らないだけだったようだが)。これからの成長を楽しみに見つめていきたい。

【レビューNo.1447】気候変動クライシス

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評価 ★★★ 例によって 池田信夫氏推薦図書 だが、高名な経済学者(ワイツマン氏)とバーバード大学の研究者兼活動家(訳者の山形浩生氏のあとがきによる、ワグナー氏)の共著による気候変動に関する書。 池田氏のレビュー にある通りだが、読んでみれば気候変動問題を一種のファイナンス問題と捉えて考えようとする思考実験であるとわかる。 色々と好みの分かれる翻訳者の山形氏であるが、本書の訳者あとがきは適切に感じる(無批判に本書の内容を肯定するわけではない、むしろ胡散臭いところもあると感じている様だ)。 かつて大規模火山噴火で短期間に地球冷却に効果があったことが確認されており、ジオエンジニアリングと称して気候変動(温暖化)を人為的に抑える(航空機から大量の二酸化硫黄を散布する)ことが考えられている様だ。著者らはそれは危険な賭けだとして否定的な考えを示している。面白いのはリフレ派の訳者の山形氏が、肯定的に捉えていることだ。しかし、それはリフレ日銀が事実上の転進に追い込まれたのと同じような事態を招きはしないだろうか?と評者は思ったのだが如何だろう?

【レビューNo.1446】PURE

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評価 ★★★★ 先日から昔の音楽 CD を iMac に入れる作業をしてるのだが、やはり太古のモノラル音源のものは今聴くと厳しく感じる。マリアカラスは 58 年録音の椿姫を持っているのだが、再生してみるとがっかりする様な音質だったところにこちらに出会った。 50 年近く昔の音源を徹底してデジタルリマスターした様で一部モノラルのものもある感じがするが、とにかくここまで素晴らしい音質でマリアカラスを聴くことができるとは驚き!長生きはするものであると感じた。