投稿

6月 14, 2016の投稿を表示しています

【レビューNo.1416】憲法改正とは何か

イメージ
評価★★★ 例によって 池田信夫氏推薦図書。概要は氏のレビュー の通りであるのだが、これほどまでに米国憲法が改正(計 27 回)され、解釈改憲も相当程度なされているのは知らなかった。 本書は米国憲法改正史をたどったものであり、本邦憲法については終章でごく短く述べられているがこれが面白い。勉強不足にて知らなかったが、私学助成は憲法違反であり現状ある種の解釈改憲で対応しているのだそうだ。私学の財政状況からしてその存在は憲法上は左翼が否定する自衛隊と大差無いのだとすれば、守るべきは国民であり憲法で無いことは明らかと思うのだが。

【レビューNo.1415】太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 上

イメージ
評価★★★ 「太平洋の試練」は全 3 部作(邦訳は 6 冊となる模様)の大著だが、気付かないうちに前回のミッドウェイまでを描いた第1部に次ぐ第2部が邦訳されていたのでまず上巻を拝見。 ガダルカナル島を巡る死闘、一連のソロモン沖海戦、アッツ島キスカ島などなど戦史マニアにはお馴染みの話が、米側の視点で語られているのは前作同様新鮮。冒頭あたりに書かれていたミッドウェイ海戦の際、実は米機動部隊の爆撃機以外に、空軍の B-17 がほぼ同時に高高度から爆撃を実施(ほとんど着弾せず逆に味方機が被弾)し、海戦後空海軍双方が互いの戦果だとして紛糾(当初は B17 の戦果と報告された)したなどの話は、現代社会でもあちこちで聞かれる「それオレ詐欺」を彷彿とさせ興味深い。 知られている様にミッドウェイで主力空母 4 隻を一気に喪失した日本海軍だったが、実はこの時点でも海軍戦力の点では、なお日米は互角だったと言う。その事がかえって、彼らを陸海空総合力による島嶼攻略戦という新たな戦略に転換していく契機となったのであれば、何とも皮肉なことだと思った。

【レビューNo.1414】週刊ダイヤモンド 2016年 5/28 号 [雑誌] (慶應三田会 学閥の王者)

イメージ
評価★★★ 一体どんな方が読まれるのか不明であるが、出てから相当経つのに未だに書店の店頭に並んでいるので相当増刷された(それだけ需要があった)のだろう。 出てくる方々が雲の上のような大先輩、ないし私のような一兵卒塾員は知りもしないような世界の話ばかりで、果たしてどれほどの人に本号の記事が役立つのかいささか悩む。 本特集の趣旨とは関係なく竹中平蔵氏のインタビューが載っている(氏は教授ではあったが塾員ではない)が、小泉進次郎首相を待望されていたことが書いてあったことだけは、意外な発見であった。