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1月 14, 2010の投稿を表示しています

タレブ ネット上でのダイエットを宣言

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その タレブ であるが「 ネット上のダイエット 」を宣言した。 親切な方が、日本語に翻訳 されたので、ご紹介しておきたい。 (以下一部引用) 予測可能性、そして知識の減少 : " THE DEGRADATION OF PREDICTABILITY — AND KNOWLEDGE NASSIM N. TALEB http://www.edge.org/q2010/q10_1.html#taleb NNTはご存知 ブラック・スワン の著者。 上の文章を和訳してみることにします。 色々誤訳やらあると思うので、そのあたりはコメント欄にお願いします。 コメントは承認制にしております、直ぐには表示されませんがご了承ください。 情報がホモ・サピエンス(訳註: 知恵のある人)を馬鹿に変えることが情報の持つ問題だ、と私は考えていた。 情報を得る結果、特にひどいノイズにくるまれた分野(疫学、遺伝学、経済学など)において、私たちは過度に自信を得る。 そのため、私たちは実際に知っているより多くのことを知っているという考えにたどり着き、そのため経済活動で馬鹿なリスクを取ってしまう。 私は(株式)取引を始めたとき、ニュースの量を減らすように取り組んだ。 その結果もっとクリアに物事が見られるようになった。 また、ランダム効果で誤魔化された不毛なニュースを基に、どのようにして人間が沢山の理論を形成するかを見てきた。 けれど事態はもっと悪い。 今私は情報の供給と広がりが世界を”果ての国”( Black Swan 参照)に変えているとも思う。 インターネットは情報を人々に広げるから、相互依存、すなわち流行の悪化(ハリー・ポッターのようなベストセラーが生まれ、取り付け騒ぎが全世界的なものになる)がより起きるようになる。 そのため、世の中はより”複雑”で、もっと気分的で変わりやすい、ますます予測不可能なものになっている。 だから今の危険な状況を考えてみよう。 予測可能性が低まっているのに、(特にインターネットのおかげで)情報がより多くなり、それがもっと人間に自信をもたせ、自分が実際に知っているより知っているという幻想を強くするのだ。 2008年に始まった、この最近の経済危機を見てみよう。 2008年の時点で経済学者だと自称する人は地球上に100万人いた。 しかし、どれくらいの確率でどれくらい深刻

イノベーションは「いじくり回し」である

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ブラックスワンのタレブが自著の予告?をツイッターでしたそうな。池田信夫氏が記事にされたので、ご紹介。 (以下全文引用) イノベーションは「いじくり回し」である : "日本でも大ベストセラーになった『ブラック・スワン』に続いて、今年中に出るといわれるタレブの新著、'Tinkering'の草稿の一部が、彼の ツイッター で公開された。ランダムなメモなので非常に読みにくいが、私が解読した範囲で簡単に紹介しておこう(日を追って逆順に書かれているので、最後から読んだほうがわかりやすい)。 本書のテーマはイノベーションで、タレブはそれをtinkering(いじくり回し)と呼ぶ。イノベーションは、科学的発見に似ている(これは 当ブログ でも論じた)。それは論理実証主義の考えるような「帰納→理論→演繹」といった機械的な手続きで行なわれるのではなく、科学者の発見した仮説を検証(反証)するものだ。では、その仮説はどうやって発見されるのか。そこには論理はないのか――これは分析哲学の最大の難問である。 タレブはこの「ポパー的問題」を、事実をいろいろな角度からいじくり回す試行錯誤によって解く方法論を考えている。このようにイノベーションを発見のプロセスと考えるのは、彼もいうようにミーゼスやハイエク以来のオーストリア学派の伝統である。タレブも無秩序や不均衡を既存の理論で「プラトン化」しないで、ありのままにいじくり回せと助言する。 非効率性や冗長性はイノベーションの源泉だから、それを合理化してはならない、というタレブの議論は、ポパーというより ファイヤアーベント の知的アナーキズムを思わせるが、ここからどういう結論にたどりつくのかは、まだわからない。内容の感じをつかむには、次の表がわかりやすいだろう。TYPE1がタレブ的モデル、TYPE2がプラトン的モデルである。 "