【レビューNo.1435】現代の軍事戦略入門
評価★★★ 少し前からたまたま翻訳者のお一人のTwitterをフォローし始めていたのがきっかけで手に取った。一言で言えば、本書は古今東西の軍事戦略理論をコンパクトにまとめた入門書だと言うことだろう。孫子の兵法にまで言及しているが、なんせ孫氏について書かれてあるのがわずか3ページなので、他は推して知るべしということだ。 ただ、巻末の翻訳者の解説にある通り、このような軍事戦略理論の研究そのものが極めて少ない(著者は女性であるが軍務経験あり)のであるから、初心者にとっては貴重な文献ということになるのだろう。坂の上の雲などでマハンの海戦理論などが出てきたような記憶があるが、ちゃんとした話を聞いたのは初めてだったような気がする。 ややぶ厚いが、各章ごとにまとめが記載されている(大学の講義のテキストの様なイメージだ)ので、私のような初学者でも読みこなすことはできると思われる。