【レビューNo.1646】国家破産はこわくない
評価★★★★ 早いもので本書の 原作 が発刊されて 4 年半と言う。今回の文庫化にあたってほとんど加除修正がなされていないと作者は言う。実際読んで確認してみたが、文庫版の前書きと後書き以外には、ごくごく一部(恐らくは全体の数 % )しか変更点は見られなかった様に思う。作者曰く「日本を巡る経済情勢に変化が無いから」だということだが、要は国家財政の危機的状況にいささかの変化もないどころか消費税増税の延期を始め状況はむしろ悪化してるのだから当然だろう。ブラックスワンの定義に従い、破局的な事態が起きるのかどうか、起きるとしていつ起きるのか?どの様に起きるのかは予測不明なわけだが、それへの作者流の対処法は当然原作の時と不変だ。それを信じるかどうかは自己責任の世界だが、私は作者を信じてみたい様に思う。