【レビュー№1824】地球の未来のため僕が決断したこと
評価★★★
ビルゲイツの20年ぶりの本だというので手に取ってみたが、 実につまらない(失礼)。 彼は 自らをエンジニアだと本書で言っているが、読んでみるとそうなのだろうと納得する。 Windows なかりせば世界はどうなっていたかわからないが、その開発者がたまたまゲイツ で、彼が兆円単位の巨万の富を得たことは市場経済の正解なのかエラーなのかは、私には判 断がつかない。 きっとタレブは賞賛するのだろうけれども。
その彼がこのところ血道を上げているのが、エネルギー (あえてカーボンという単語は使い たくない) 問題だという主張が、本書なのだろう。 池田信夫氏の「意訳」によれば、彼は原子力に活路を見出しているということのようだが、 本書の中でそれについて触れている部分はごくごくわずかである。 もはや国家をも超える財力を持つ彼が向かうところによって、この先の地球や世界が左右 される可能性があることは少し怖い気もしないではないが。