【レビューNo.1695】モラル・エコノミー:インセンティブか善き市民か


評価★★★
例によって池田信夫氏の紹介された経済学者(と言ってもかなり心理学に近い感じがした)の方の200数十ページ足らずの著書なんだが、なんとも難解。タレブやカーネマンの時もこんな読書感だったが、今回もそれに勝るとも劣らない。その理由はカーネマン本のレビューに評者が書いたのと同じ理由で、書かれていることがことごとく直感に反するからだろう。乱暴に言えば、著者は価格(市場)で解決しようとする在来経済学を全否定しようとしてるのだから。ただ、言われてみれば自らにも利己的より利他的な判断で行為する(家族のために #sck するなどw)ことはあるわけで、実は著者の主張が正解なのかもしれない。インセンティブ(金)で解決するのは難しいと説く著者。うなづく人は意外に多いのだろう。

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