【レビューNo.1663】言ってはいけない中国の真実


評価★★★★
文庫本化発刊から3カ月となるが、相変わらず大型書店の文庫本販売ランキングで上位に食い込んでいるのを見かける。しかし、著者も書いている様に本書の内容は最終章以外は3年前に発刊された単行本とほとんど変更が無いのだ。
著者は中国の本質を理解するにはその「あまりにも多い人口」を理解することが、肝要だと説く。仮に日本の人口が10倍だったらどういうことが起きるだろうか?例として著者は、大学入試を上げる。人口が10倍になれば、東大への入学の難易度は10倍難しくなるだろう。それは全体社会における個の埋没に他ならず、だからこそ彼らは親族や友人知人とのつながりグワンシ(関係)を最重要視する。そこに賄賂や腐敗が生まれるのは、当然の話なのだ。

最終章で著者は、世界最速で中国は監視国家に向かってると説くが、体制の維持のためにはそれしかないとも言う。そんな不都合な隣人が、我が国の近くにあることは知っておいてもいいだろう。

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