【レビューNo.1655】うつヌケ


評価★★★★
Twitterを始めた約8年前くらいのことだったか、ひたすら下ネタばかり投稿している変なアカウントがあることに気が付いた。いったいこの人は何者なんだろうかと思っていた。ずいぶん後になって、その人はサラリーマン兼漫画家(兼大学准教授)の田中圭一氏であることを知った。
ネアカとしか思ってなかった彼が、かつて(そして時に今も)うつ病に苦しんでいるという。その自身の体験と同じ病に苦しむ多くの人へのインタビューを基にしたマンガが本作である。インタビュー相手の中には、AV監督の大御所の代々木忠氏や、評論家として著名な内田樹氏、外資系OLとしてネットでの発言も目立つずんずん氏なども登場していて驚かされる。
読んでみると、自愛を失ったが故に病に陥るというパターンが見て取れる。ともすると、現実社会を生きることは自己否定につながりかねない、、、、、資本主義社会、競争社会なら仕方ないのだが、、、、、、だから誰もがこの様な状況に陥る危険性が常にある。読んでおいて損は無い一冊と断言する。

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