【レビューNo.1583】警察手帳
評価★★★
例によって池田信夫氏推薦図書。氏によれば本書は加計事件スピンオフの「前川元次官事案」の影響もあってか霞ヶ関界隈のベストセラーとなっていたそうだ。ただ、氏がレビュー記事で書いている様な「警察は霞ヶ関全体匹敵する30万人もの巨大組織」的な話はごく一部であり、実際には「警察官になるための公務員試験の受け方」に始まり、入ったらどういう教育があるかとか、その後どの様に昇格していくかとか、どの様なセクションがあってそれらが何をやっているかとか、上(警察庁)から下(現場の警察署)までの指揮命令系統がどうなっているか、警察官はどんな考え方の人がいるのか?などなど、ごくありきたりなことが書いてあるだけだ(著者は元キャリア警察庁官僚で現在は小説家だそうだ)。霞ヶ関の人にとっては、「前川元次官事案」で明るみになった恐るべき警察権力を、この本でうかがい知ることは重要なのだろう。