【レビューNo.1529】戦争にチャンスを与えよ


評価★★★
朝鮮半島情勢が風雲急を告げる中、まさに時宜を得た書だと思いあわてて手に取った。実際には表題の「戦争にチャンスを与えよ」は本書の第2章だけの短い論文であり、他は翻訳者との来日時のインタビューや他誌への寄稿記事をまとめたもののようであり、少し寄せ集め感のある内容となっている。手っ取り早く著者の趣旨を知りたい方は、ネットに公開されているここを読めばいいだろう。
戦争が平和を呼び、平和が戦争を呼ぶという著者の主張は、よくよく考えれば確かにそうかなと思うのだが、平和ボケの日本人にはよく理解しておかねばまずいことがこれから起きかねないのだということが、本書を読めばわかる。

氏が書中でしたばしば指摘する「戦争」の終わり方次第によっては長きに渡り不幸な結果を招く(現に朝鮮半島はいまだ休戦状態なのだから)ことになりかねないのだからだ。

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