【レビューNo.1517】ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」・第14番「月光」・第23番「熱情」
評価★★★★
完璧なるグールド節。失礼ながら気が狂った様に疾風怒濤のごとく弾きまくるかと思いきや、オルゴールが止まりそうなくらいのテンポダウン。変な例えだが、ラーメン界の二郎みたいなものか。かつて大手コンサルでラーメン業界を分析していた後輩の名言に「二郎は二郎にしてラーメンに非ず」があるのだが、もうこれは「グールドはグールドにしてベートーベンに非ず」なのだろう。考えてみれば、名盤誉れ高いバッハの録音とてそう言えよう。指揮者で言えばバーンスタインに似てるのかもしれない。