【レビューNo.1419」】言ってはいけない
評価★★★
著者によるあとがきでは前著である『「読まなくてもいい本」の読書案内』のスピンオフということだったが、実際にはかつての著書「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」の続編と考えるのが適切な内容だろう。
誤解を恐れずわかりやすく言ってしまえば、カーネマンによる「ファスト&スロー」の内容のダークサイド版とでもいう内容であり、犯罪者や精神病は遺伝するのか?遺伝がほとんどを決定するので親の子への教育はほとんど意味がないであるとか、SEXの際男性は射精をすればあっという間に終わってしまうのに女性はオルガスムスで大きな声をあげ続けるのは何故かなど、普通の方が聞いたら吐き気や憎悪を催すような内容のオンパレード。但し、それらについての文献的根拠も網羅されており説得力のあるものとなっている。評者がしばしば訪れる丸の内オアゾの丸善の新書販売セールスNo.1を続けているようであり、Amazon新書販売ランキングでも上位に来ているのはそれ相応の理由があるのだろう。