【レビューNo.1339】この一冊で仕事術が面白いほど身につく落語力


評価★★★
著者は評者と大学同期同窓で、同じゼミ(経済学部食糧問題専攻)に所属していた。ちなみに、評者はそのゼミのゼミ代だったのだが、本当にひどいゼミ代だったと思う。今更ではあるが心からお詫びしたい。
食糧問題のゼミということもあって、夏休みは毎年恒例で大潟村での泊まり込みの実習があったのだが、評者は一度も参加しなかった。いや、できなかったのだ。
評者はその大学ではそこそこ有名な男声合唱団に所属しており、平日もそうだが、土日や夏休みの時期もほとんど休みなく部活のある状況だったのだ
本書の著者は、今は真打ちの落語家なのだが、当時は大学の落語研究会に所属しておられたのを覚えている。お互い分野は違うけれども、真面目に一生懸命やってるんだなとは思っていたが、まさか談志師匠に弟子入りすることが彼の夢であるとは知らなかった。
卒業後、ワコールに就職したことまではご本人からお聞きした記憶があったが、ついに脱サラし立川談志師匠に入門し、立川ワコール(当時)として噺家デビューしたと風の噂に聞いた時は、驚いた。
あれから、約四半世紀が経って、先日偶然に著者の投稿が評者のFacebookに流れてきた。
あわてて、彼のことをネットで調べてみると、落語家として成功を収めておられ、ついに本の執筆も3冊目に着手(先頃入稿とお聞きした)とのことで、更に驚いた。
たまたまこの本はKindle化されていたので、あわてて購入して読んでみた。
彼は書中で謙遜しておられたが、ワコールの営業マン時代もかなりのやり手だったようだ。ただ、それも全ては談志師匠の弟子になるという目標がテコになっていることが明らかにされている。
本書を一言で評論することは困難なのだが、サラリーマンの経験があり経済学的な知見のある松岡修造が落語家をやってます、みたいな話なのだろうか?(談慶さん違ってる?
実は4月から、公私共々様々なことがあり、やや人間不信にまで陥りかけていたのだが、著者の話を聞いていると、こんな程度でくじけてはいかんなあと反省することしきりだった。
ありがとう、ワコール君w

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