【レビューNo.1311】知ろうとすること。


評価★★★★
早いもので、大震災から、そして福島第一原発の事故から4年が経とうとしている。あの頃を思い出すと、情報の欠如で精神的に混乱していた自分を思い出す。
事故後しばらくして、本書の共著者である早野先生のTwitterの存在を知るのだが、もっと早く知っていれば、もう少しましな言動ができていたのではないかと反省することしきりだ。
本書は、早野先生と糸井重里氏の対談を書き下ろしただけの本であり、ああこんなことあったなあ、そんな話もあったなあと、今になってはむかし話なのであるが、当事者(しかも早野先生はそもそもの研究分野からして、専門とは言い難いこの分野で専門家としての行動をこの4年間近く強いられてきたのだ)にとってはいかに大変なことであったか。改めて頭の下がる思いである。
タレブが言う様に、我々人間は学ばないということを学ばない、ということを自然とは学ばないのが避けられないのであれば、せめて本書の題名である「知ろうとすること」の気持ちは絶えず持ってなければいけないのだろう。

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