【レビューNo.1295】イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る
評価★★★
例によって池田信夫blogで取り上げられていたので、図書館に予約をしたのだがいつまでたっても順番が回ってこない。そのうちオアゾ丸善あたりの新書ベストセラートップに本書が名前を連ねるようになったので、たまらずKindleで買って読んだ。
著者は本邦バブル崩壊時に活躍した、本邦金融機関評価を担当した外資金融系アナリストとして著名な人物だったそうで、私がまったく知らないと言ったら、それはおかしい、彼は当時の超有名人だったと大学時代の後輩(彼は地方金融機関勤務だったと記憶)から返答を頂いた。
池田信夫氏のレビュー記事に期待して、バブル崩壊時の話が詳しく載ってるのかと思ったが、さすがにそれは部分的であり、本書の大半は現下の文化材保護行政に連関した日本ないし日本人への苦言のオンパレードである。正直言えば、耳が痛い。
彼もまた、日本人ないし日本のすぐれたところは現場力という判断をしているようだ。かくして指揮官無能の日本には、第2のミッドウェイや第2のバブル崩壊がもたらされるのだろうか。