【レビュー№1283】零からの栄光


評価★★★
ある著名キャスターのヨットでの太平洋横断中の遭難に、荒天をものともせず出撃し見事救出したことで一躍有名となった自衛隊の救難飛行艇US-2。
本書は、その製造メーカーである新明和工業社とその前身であり名機「紫電改」や二式大艇の製作 で知られる川西航空機社の歴史を描いた城山三郎による小説である。
一般には余り知られてない米軍機を圧倒した紫電改の性能とその実戦や、今回評者も初めて知ったのだが、実は真珠湾攻撃の第二波として極秘裏にハワイ空襲を行っていた二式大艇(航続距離はB-29すら上回ったという)、そしてそれらを創りだしていった人たちのドラマが展開していく。ある種男のロマンの物語だろう。

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