【レビュー№1210】2時間で丸わかり不動産の基本を学ぶ

2時間で丸わかり不動産の基本を学ぶ

評価★★★
まったくの偶然の話なのだが、今日、娘の来春の中学受験の候補校探しに東京農大第一高等学校中等部の入試説明会に参上していたのだが、本書の著者は東京農大の大学院で造園学を専攻された後に不動産業従事に転じた変わり者で、しかし研鑽を経てわずか32歳で大手不動産仲介業者の店長職を得た後、現在は独立した不動産業者を経営する身だと言う。
これまた偶然なのだが、職場で先週末突如として本書のことが話題となり、いささか疑問に感じつつ、不動産業界では昨今著名人となりつつある長嶋修氏に確認したところ信頼に足る人物とのことだったので読書を開始した次第。
だが、正直、金融業界25年の小生にとっては既知のことが大半であった。ただし、著者が冒頭で書いているとおり、こういったノウハウが組織的に伝授されることが乏しいのが現実なのがこの業界回りの不思議なところだ。よって、本書の帯にある通り、不動産業・建設業の新人さん、不動産に投資したい人、大家さん、銀行員(の新人)にとっては、本書はある種の福音書の地位を占めるのだろう。
ある不動産業専門家曰く、本書で参考になったのはP123から始まる「不動産心理学」のくだりだと言う。
こうなると、やはりおよそ社会で営業に携わる人間にとって、すべからくカーネマンの近著は必読であると認識を新たにした。評者も既に4回通読したが、近いうちに再読しレビューを書きたいと思う。

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