【レビュー№1189】「持たざる国」への道



評価★★★★
この時期になると誰しも考えるのが、「なぜ日本はあの戦争を始めてしまったのだろう?」という疑問だろう。そのことについての主として金融の面からの答えが本書であろう。
「たかが金の話」だと思わない方がいい。かつて「日露戦争、資金調達の戦い」のレビューにも書いたが、お金なかりせば戦争継続すらできないのだから。
読んでしまうと脱力してしまう話が多いのだけれども、あとがきに著者が書いているように、戦前の日本の金融政策は現在FEDが行っているQEの様なものであり、日本の戦前の金融史を知ることは、実は現下の金融経済を考える上でも有益であるという点は重要だ。
様々な意味において、この夏読むのに適した本かと思われる。

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