始まった「いやがらせ放送」
こんなこととは知らなかった。
毎度の池田信夫blogから。
(以下全文引用)
きょうからアナログTVの画面の上下に黒い枠を出す「レターボックス」の放送が始まった。これはHDTVの横長の映像を左右を切らないでアナログTVに出すもので、「アナログ放送はもうすぐ終わる」と知らせるためのいやがらせ放送である。さらに来年4月からは、下のように放送画面の全体に「デジタルに買い換えろ」という表示が1日中出る予定で、7月に電波が止まる前にアナログ放送を見ることは事実上不可能になる。
これ以外にも3方式があるが、いずれも放送の内容はほとんど見えない。なぜこんないやがらせをしてまで、放送を強制終了するのだろうか? その理由はFAQに簡単に書いたが、政治家の利権になっているローカル民放を守るために、デジタル化のコストに国費を流用したことが原因だ。この背景には田中角栄以来の腐敗した電波行政があるが、今では知らない人も多いので、来月『新・電波利権』という電子書籍を出す予定だ。
わが家のテレビは11年間、一度も故障してないが、テレビはほとんど見ないので、全面いやがらせ放送が始まったら粗大ゴミに出すつもりだ。全国にある1億3000万台のテレビのうち、デジタル化されたのは7年間で7000万台。あと1年で8000万台に増えるとしても、残る5000万台がゴミになり、廃棄物処理場はパンクするだろう。環境保護をとなえる政府が、史上空前の環境問題を引き起こすことが許されるのだろうか。
追記:「アナログ停波は電波の有効利用に必要だ」というコメントもあるが、有効利用するには停波は必要なく、VHF帯のガードバンドでVHFデジタル放送を行なうことがベストだ。ここではMPEG-2のQPSKを想定したが、H.264ならHDTVがすべてVHFに収容できる。
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