「ブラック・スワン」の著者、オバマ政権を批判-「投じた票返せ」
ひさびさにブルームバーグにタレブの記事が出たので、紹介しておく。
(以下引用)
「ブラック・スワン」の著者、オバマ政権を批判-「投じた票返せ」
記者:Joe Schneider
9月16日(ブルームバーグ):ベストセラーとなった「ブラック・スワン」の著者、ナシーム・タレブ氏は、オバマ米大統領は金融システムの複雑さを理解している顧問や規制当局者の指名に失敗したとの認識を示した。カナダのトロントで経済団体を前に発言した。
タレブ氏は、大統領選でオバマ氏に投票したと述べた上で、「投じた票を返してほしい」と語った。
また、米財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率は1980年代の3倍に拡大したと説明。さらに、世界中で過剰な自信の高まりが見受けられると非難し、バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長はそうした誤解を生じさせる一因になったと主張。金融システムが昨年、崩壊の危機にひんしていた際、「バーナンキ議長は、システムは安定しつつあると考えていた」と指摘した。
タレブ氏はまた、債務は過信を直接的に測るものだと発言。米国は債務水準を削減し、民間債務を公的債務に転換する「道徳的な罪」を回避する必要があると訴えた。
タレブ氏は2007年にベストセラーとなった「ブラック・スワン」の中で、歴史は、まれにしか起きず多大な影響を与える出来事によって混乱に陥ると主張した。