最近の池田信夫氏まとめ(笑)
気の抜けるくらい長い選挙戦。しかし、池田信夫氏だけはひとり気を吐いているようだ。
ここしばらくの、アーカイブズを掲載しておく。
民主党にとりつく松岡利勝の亡霊
今週のニューズウィークに書いたが、民主党が日米FTAをマニフェストからはずす方針だという。私は、農業所得補償は子供手当のような単純なバラマキではなく、農業補助金が「農協補助金」になって自民党の政治資金に化けている現状を改め、FTAで農産物市場の開放を進める移行措置として所得を補償する(民主党には珍しい)戦略的な政策だと理解していた。 ところが鳩山代表の「コメをはじめとする重要作物に対し『関税を引き下げられたらたまらない』という農家の思いも強くあると思う。より分かりやすく直していくことが必要かな...
池田信夫 blog - 10:21 (13 時間前)
オバマのグリーン・ニューディール
長期的な政策なしにバラマキを競っている日本の与野党に比べて、オバマ政権は10年ぐらい先をにらんだ国家戦略を着々と進めている。日本では「グリーン・ニューディール」という名前から、環境政策ばかりに関心が集まっているが、本書もいうようにその本当のねらいはエネルギー戦略である。特に中東の石油への依存度を減らすエネルギー安全保障と、産業競争力の回復という要因が大きい。 こうした戦略のコアになるのが、スマート・グリッドと呼ばれる次世代電力網である。これは太陽光や風力などの自家発電を電力網に取り込むというの...
池田信夫 blog - 10:51 (12 時間前)
周波数オークションこそ「成長戦略」だ
けさの朝日新聞に「民主党が周波数オークションを検討している」という記事が出ている。民主党も自民党の批判を受けて、財源として電波に注目し始めたようだ。また直島政調会長は、「日本の潜在成長率は現在1%前後まで低下しているが、できるだけ早く潜在成長率を1.5─2%に戻したい」と述べた。自民党もマニフェストに「2%成長」を掲げているが、直島氏が潜在成長率に言及したことは重要である。 潜在成長率は、統計に出てくる成長率とは違う日本経済の実力だから、景気対策で上げることはできない。学校の試験にたとえれば、...
池田信夫 blog - 2009/08/05 (昨日分)
「エイジ・デバイド」を解消する年齢別選挙区 - 池田信夫
私は「デジタル・デバイド」などというものが意味のある概念だとは思いませんが、今回の選挙を見ていると、老年層がバラマキ福祉の負担を若年層に押しつける構図が、与野党ともに見え見えで、世代間のエイジ・デバイドとでもいうべきものが拡大しているような気がします。 続きを読む
アゴラ beta - 2009/08/04 (2 日前)
ビジネス・インサイト
イノベーションについての本を書くために経営学の本をいろいろ読んでみたが、「イノベーションの何とか」と題した本にはほとんどイノベーションがなく、いろいろな成功例を並べて結果論を語るだけのものが多い。その中で、本書は科学的な方法論を踏まえた数少ない本である。 著者は『マーケティングの神話』で、マーケティング・リサーチによって集めたデータからすぐれた商品を開発しようとする経営学が神話であることを明らかにした。本書はその延長上で、まず事実からイノベーションを「帰納」するという思想が、科学哲学で半世紀前...
池田信夫 blog - 2009/08/04 (2 日前)
雇用調整助成金は「人的不良資産」を増やす - 池田信夫
6月の完全失業率が5.4%と発表されました。史上最悪だった2003年4月の5.5%を少し下回る数字ですが、実態は史上最悪です。雇用調整助成金の申請者が238万人にのぼり、これを加算すると、「実質失業率」は8.8%になるからです。いわば3.4%の「隠れ失業者」がいるわけです。 続きを読む
アゴラ beta - 2009/08/05 (昨日分)
誰から取り、誰に与えるか
きのうの「アゴラ起業塾」では時節柄、選挙の話が出た。堀江さんは「自民党も民主党も、老人のための政策しか掲げていない。40歳以上が人口の半数を占め、投票率も老人のほうがずっと高いので、若者は食い物にされる運命だ」といっていた。きのう出た自民党のマニフェストも、「責任力」をうたいながら長期の政策は何もなく、消費税の引き上げすらぼかしてしまう無責任なものだ。 「格差社会」が叫ばれ、選挙では所得再分配の政策ばかり出てくるが、本書も明らかにするように、日本の最大の格差は世代間格差である。賦課方式の年金と...
池田信夫 blog - 2009/08/01 (5 日前)
「高福祉・低負担」の幻想 - 池田信夫
きょう麻生首相が自民党のマニフェストを発表します。その骨子は民主党とのバラマキ合戦の様相を呈してきましたが、少し争点も見えてきました。それは自民党が中福祉・中負担という言葉を明記し、民主党の高福祉・高負担路線を批判していることです。これは重要な論点で、民主党の主張する「高福祉・低負担」などという幻想より正直なアジェンダ設定です。 続きを読む
アゴラ beta - 2009/08/01 (5 日前)