四半世紀にもおよぶインフレ局面が到来?
ひさびさに踏み上げさんのブログをご紹介。基本的にはずっとそうだと思ってるんですが、なかなかデフレバブルは解消されないw
(以下全文引用)
その第一の理由は投資家としてThinking about unthinkable(ありえないシナリオを考えてみる)という態度が極めて大事だということがひとつあります。
また過去の歴史を遡れば、今はサイクル的には超長期での卸売物価指数サイクルはボトムに近く、今後は約四半世紀かけてインフレの上昇サイクルが到来するというのがオーソドックスな考え方だと思うからです。
もちろん、目下の先進各国の中央銀行が心配していることはインフレではなくデフレです。
デフレを心配する余り各国の中央銀行は自国の国債を買ってみたり、果てはREITやETFまで買うと言い出しています。
今に限って言えばそれはそれで良いと思うのです。
でもそうした行為が長期にわたって及ぼす影響というものに関しても今からそろそろ心配しはじめる必要があると思います。
金融政策というのは積み重ねが大切です。つまりボディ・ブローのように累積的にだんだん効いてくるのです。
リーマン・ショック以降、アメリカはすぐに金融を緩和しました。
その緩和の行動は素早かったし、徹底的に緩い金利政策をずっと敷いています。その結果、アメリカ経済は決して良いとは言えないけれど、1930年代の大恐慌に比べればずっと軽微なダメージで済んでいます。
景気の回復にはある程度時間がかかるし、「次の選挙までに、景気をなんとか出来ないかな?」なんて政治家の虫の良い考え通りにはすぐには立ち直りません。
本来ならここはゆっくり時間をかけて様子を見るべき局面なのです。
でもそれを躍起になって即効薬的なテコ入れしようとしているのはそれが正しい処方だからではなく、政治的な思惑が経済政策を毒しているからに他なりません。
既にアメリカの政策金利は過去半世紀で最も安い水準にあります。
皆は「景気が悪い時は金利が低くて当たり前」と現状の金利水準に違和感を感じていないかも知れません。でも下のグラフを見てもわかるようにアメリカの金利がこれだけ低く抑えられた時というのは過去半世紀で3回しか無いし、そのいずれも「一瞬だけ」でした。
ところが今回の超低金利は「ゼロにへばりついたまま」です。
この累積的(cumulative)な影響を心配せずにはおれません。
物価サイクルの研究では『将来の物価変動に関するべナの予言』という本がウォール街のプロ達に知られています。この本を書いたサミュエル・べナと言う人は1880年代にいろいろな著述活動をした小麦の生産者です。彼は「景気の54年サイクル」という考えをはじめに打ち出した人として知られています。
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