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【レビュー№1800】Carlos Kleiber: The Legend

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  Carlos Kleiber: The Legend 評価★★★★★ 先日NHKのBSでベームとクライバーとバーンスタインのBS8K動画が放映されていたが、おそらくクライバーについてはこちらが元ネタだろう。 当該動画 はウルトラセブンのBS4K再放送もかくやと思うほどの30年の月日を感じさせないものであったことは、まずは指摘しておきたい。 とはいえ、この曲ではなくベートーヴェンの運命や第7が何故このクオリティで保存されてないのか?というのは往年のクラシックマニアであれば誰しも思うことであろう。案の定、Amazonでもその様なレビューが散見される。 珍しくクラシック音楽が趣味ではない妻と当該放映録画を見ていたのだが、評者と一致したのがカラヤン指揮の動画は奏者たちが楽しそうに無いのに、クライバー指揮の動画は奏者たちが実に楽しそうに演じているということだった。カラヤンという巨人が居る間には目立つことは許されなかったのかも知れないが、やはり見ている人は見ている、いいものは必ず残る、ということなのだろう。どこかからベートーヴェン作品の動画が発掘されることを祈りつつw

【レビュー№1799】大脱走

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  大脱走 評価★★★★ もはや私が語る必要は無い往年の名画であるが、先日NHKのBSで放映されていたので録画して久しぶりにちゃんと拝見した(少し前に他の民放局でも流れていたが、日本語吹き替えだった。今回は英語で日本語字幕。)。 このジャケットの通り、一般には スティーブ・マックィーンの代表作ということなのだろうが、脇役とは言い難い大物が大挙出演していた作品だと改めて感じた。 ハラハラ・ドキドキの娯楽性、ナチ(というかゲシュタポ)の残虐性などお決まりの内容ではあるが、今回これを書く前にAmazonのレビューを見ていてなるほどと思ったのが、 若干(というか相当程度)True Story では無い部分がある そうだ。だからといって本作品の評価が下がることもあるまいが、さすがにこの歳ともなるとそういうことも少し頭に入れておいたほうがいいのかも知れないとは思った。たまにはAmazonレビューも役に立つw

【レビュー№1798】落語に学ぶ粗忽者の思考

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  落語に学ぶ粗忽者の思考 評価★★★★ 先日初の小説デビュー作 を発刊したばかりの落語家立川談慶による新著。 今回も 前作の小説デビュー作 に続きコロナ禍の息苦しさを(一番感じているのが、自らの仕事が大変なことになっている著者だと思うが)、パーっと晴らしてくれる好著。 4ページでひとつの古典落語を紹介する形を取っているが、そこに堅苦しさは微塵もなく気楽に読むことができる。書中で著者が「二次元落語」という言葉を使っているが、まさにそれが本書を表すのにふさわしい。 毎回書いているが、評者は著者とは大学同期同窓で長いことつながりがあるが、実際に生の落語を聞かせていただいたのは、数年前とごく最近のことである。その時(実はテレビではなく生の落語を聞いたのは人生初だった)に誰に言われるともなく、「これ(=落語)は江戸の風だ」と思ったのだが、本書によればなんと著者の師匠である立川談志がしばしば「落語は江戸の風だ」と語っていたのだと言う。そうだとすればその江戸の昔からの伝統が、彼ら一門の落語家によって継承されているわけで実に貴重なことだ。しかも、腹の底から笑いながらこの時代にライブで実体験できるのだから、聴衆にとってはありがたい限りだろう。木戸銭など安いものである(そんな小難しいことを考えずに、バカな顔して笑ってりゃいいのだがw)。 もはやこの時代の決り文句になってしまったが、コロナが落ち着いたら、何よりも早く演芸場で師匠の落語を聞いてみたいと思う。

【レビュー№1797】なぜ、彼女たちの働き方はこんなに美しいのか

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なぜ、彼女たちの働き方はこんなに美しいのか  評価★★★ 勤務先のトップがこの4月から某人気ドラマの主人公と同じ苗字の人になったが、そのトップが先ごろとあるインタビューで「弊社では今回女性の常務が3人生まれた」と答えていた。 本書にはそのうちの一人の方の(本書が執筆当時の約6年前の)インタビュー記事が載っていることに最近になって気がついた。実は評者は同人が新入社員時代に同じ勤務場所にいたので、顔は知っていたがその後は相まみえることも極小だったので、なぜ彼女がかくも出世したかは謎だった。そこで、少し古い本書を手にしたわけだが、当然たかが10ページにも満たない記事で、その秘密がわかるわけもない。タレブの言うところの勝者バイアスなので考えても仕方のないことなのだろう。 片や連合艦隊司令長官、片やラバウル航空隊零戦搭乗員生活(仮称)がしばらく続きそうだが、まあお互い死なない程度(迫真w)に生きていこうw

【レビュー№1796】頭上の敵機

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  頭上の敵機 評価★★★★ 少し前にNHKのBSで放映されていた録画をようやく拝見した。 前半は、グレゴリー・ペック演じる司令官が鬼のような厳しさで、落第のレッテルを貼られたB-17爆撃隊を叩き上げる姿が描かれ、やはりリーダーはこうでないとだめなのかと思って見ていると、自ら出撃し操縦席から部下が戦死する様を見るにいたり、司令官は人知れずプレッシャーを感じるようになり、ある日ついに出撃直前に心身に異常をきたしてしまう。 このあたり、この直前に読んだ 「 証言 零戦 大空で戦った最後のサムライたち」 にあったように零戦搭乗員が全員何らかの心身の異常をきたしてしまう経験をしていることと共通していて、興味深い。 戦争が残酷なのは、軍民を問わず命を落とす者がいることだと考えていたが、今回この映画と「証言 零戦」を拝見するに至り、そこで生きている人たち、生き残っている人たちにも重荷を背負わせてしまうことなのだろう。 そして、それは程度の問題はあれ、人間が生きている限り、平時の我々の生活においても存在するのだろう。まさに「にんげんだもの みつを」の世界とは思うが。

【レビュー№1795】証言 零戦 大空で戦った最後のサムライたち

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  証言 零戦 大空で戦った最後のサムライたち 評価★★★★ 本書の題名は言うまでもなくあの坂井三郎氏の名著「 大空のサムライ 」に因るのだろうが、我々が知らないだけで現実には大空のサムライ(太平洋戦争中の零戦搭乗員)は山のようにいらっしゃるわけで、著者は戦後50年の1995年頃から、生き残られた零戦搭乗員の取材を細々と続けていたのだという。もはやほとんどの方が鬼籍に入られている(本書で紹介されている搭乗員の方も現時点で存命の方は一名のみのようである)ことを考えれば、著者の記録は戦史上においても貴重なものと言えるだろう(例えば、真珠湾攻撃に参加した攻撃隊員によれば、第一次攻撃の際に既に激しい対空砲火に見舞われており、本当に奇襲であったかは疑わしいとの見解を持っている者が多かったという)。それにしても悲惨極まりないのは零戦搭乗員の実に8割が戦死したという事実だ。本書に紹介されている搭乗員の方も、みな子供の頃から飛行機に憧れて、何十倍もの厳しい競争を勝ち抜いて戦闘機乗りとなられたと書いておられるので、そんな夢を抱いた若者がかくも厳しい運命に翻弄されていたというのは読んでいてつらくなる。現に紹介されている搭乗員の方のほとんど全員が、いずれかの期間中において心あるいは体に異常をきたして、あるものは途中で、あるものは最後に戦線離脱を余儀なくされているのだ(また、それがために生き延びたというケースも多々あったようで、ご本人たちの心理はいかばかりであったろうかと思う。)。 先ごろ、テニスの大坂なおみ選手が、長きにわたるうつ病との闘病について告白したと聞いた。真剣勝負で死にものぐるいの戦いをしていれば、誰しもなにがしかの異常をきたすのは当然なのだ。それははずかしいことでもなんでもない。人間であれば当然のことなのだ。そして、人間である我々の誰しもがそうなのだ。本書は、そんなことを再確認させてくれた。

【レビュー№1794】「3行日記」を書くと、なぜ健康になれるのか?

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  「3行日記」を書くと、なぜ健康になれるのか? 評価★★★ 自律神経研究の権威である小林弘幸先生は山の様に本を書かれている方であるが、数多ある著書を読むとどれにもほぼ必ず本書のテーマである「3行日記を書きましょう!」ということが書いてある。 あまりにしつこいので評者も3ヶ月くらい前から重い腰を上げて始めてみたのだが、確かに主にメンタルの面で改善を感じるので、その理由を探るべく本書を手に取ったのだが、毎度の他の先生の著書と同じで「これはいい!」ということは書いてあっても、なぜいいのか?ということの学術的ないし科学的な説明が無い( 以前ご紹介した自律神経に効く音楽の本 もそうだったwww)。 7 年も前の本なので、「サッカーの本田圭佑や中村俊輔も小さい頃から日記を続けている」との話が、書中何度も出てくる。サッカーマニアの一人としては、それで本書の主張に納得してしまう部分も無いわけではないが。