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【レビューNo.1652】すごい廃炉

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評価★★★ なにげなく図書館に新規蔵書した本を借りたんだが、まさかあの篠山紀信氏が福島第一原発を継続的に撮影されていたとは知らなかった。本書は氏の激撮写真と日経コンストラクションとのコラボによる福島第一原発廃炉記録である。相当専門的な領域まで言及されているので、一般の方には理解の難しい部分もあるだろうが、篠山氏の写真がその解説を上回る説得力だ。相変わらず、現場力に頼る日本の弱さの表出とも言えるが。

【レビューNo.1651】オペレーションZ

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評価★★★ 「ハゲタカ」の原作者である真山仁の最新作。タイトルのオペレーションZとは要は国家財政危機が迫る中立案される極秘の財政再建計画のこと。その中で様々な立場の人(政治家、官僚、マスコミ、自治体、一市民、、、、、、)の生き様が作者ならではの現実感をもって描かれている、、、、、、、実際には、例えば夕張市等々の実例が基になっているようではあるが。 面白いのは、現下発生しているいわゆる「文書問題」において「省益あって国益なし」としばしば感じられる事象が見て取れるのだが、おそらく本作にあるような国家危機においても同様のことが起きてしまうのだろうと感じさせられることか。それは、映画「シン・ゴジラ」と似てないでもないが。 ネタバレを避けるため内容に言及することは差し引きかえるが、おそらくは本作は序章であり少なくともこのあと2作くらいは続編が続くのであろう。小説家も大変なお仕事である。

【レビューNo.1650】反脆弱性

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評価★★★★★ ベストセラー「ブラックスワン」の著者であるナシームタレブの最新作、と言いたいところだが 既に最新作「 Skin in the game 」が英語では発刊 されている中、 4 年の歳月を経てようやく日本語版の発売にこぎつけた著者の前著。 読めばわかるが、著者も指摘しているように「ブラックスワン」よりも本書の方が、より汎用性の高い内容となっている。だから、どなたにもお薦めできる。 その守備範囲は、経済や金融にとどまらず、キリのないとりとめのないジャンル(例えば、医療、健康、糖質制限など)へ話の展開が連続する。プロローグでも触れられているが、本書のレビューや解説を書こうとすると、 4 冊から 5 冊分の本に対する熱意が必要となるだろう。評者自身も、ここで本書を短くレビューするなどと言う事は、全くもって不可能だ。しかしながら、矛盾したことを言うようだが、本書こそ全ての人が一度は読むべき本であろう。おそらく評者は、本書をこれからも何度となく読むことになるだろう。噛めば噛むほど味が出てくる、スルメイカのようなものなのかもしれない、本書は。

【レビューNo.1649】映画 ひつじのショーン ~バック・トゥ・ザ・ホーム~

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評価★★★★ 劇場公開された際に一家で観に行ったが、先ごろ ETV で放映(しかもエンドロール全てありで、ほぼ完全ノーカットと思われた)されたので録画して観たのだが、またしても大笑い大泣きさせて頂いた。 元はご存知の子供向け短編アニメ作品なのだが、これを 1 時間半というそれなりに長い尺にして大丈夫だろうか?などと心配する必要はまったくない軽快なストーリー展開。ショーンたちと飼い主との深い愛情も随所に感じられ、娯楽映画の王道だが笑いあり涙ありであっという間にエンドロールを迎える感。街の動物取締官?がどことなくやや若い頃のスタローンを彷彿とさせるのは笑えた。

【レビューNo.1648】弁護士はBARにいる

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評価★★★★ 実は弁護士資格有資格者であるバーテンダーが、身分を隠してお客である様々な中小企業オーナーの悩みに、法的なサジェスチョンを与えていくという架空小説(と信じたい w )。作者は聞くところによると早稲田大学文学部を出て小説家を目指すも、紆余曲折あり弁護士となり趣味が小説執筆とウイスキーの収集とのことなので、お手の物の内容なのだろうが、読み物としては実に面白い。お悩みのネタもパワハラセクハラ、長時間労働から子供へのいじめ、はては相続、事業承継と幅広いのはさすが。無論作者の本職の宣伝も兼ねてるのだろうが、それを抜きにしても読んで損はないだろう。

【レビューNo.1647】別府アルゲリッチ音楽祭ライヴ『奇蹟のライヴ』

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評価★★★ 先日読んだ日本人バイオリンドクターの方の本 に、その方がバイオリンをメンテしているストラディバリウス使いの一人としてギトリスの名前が出ていた。たまたま図書館に本盤があったので借りて聴いてみた。 まあ、巨匠お二人(ピアノはなんとあのアルゲリッチである)による演奏なので、ありきたりの演奏と比べるとデフォルメが多く、細かく聴けばピアノのミスタッチや弦の音程が不安定なところも無いではないが、この盤はそういうことを聞くためのものでは無いのだろう。記念碑的な録音として聴いて損があるはずがない。

【レビューNo.1646】国家破産はこわくない

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評価★★★★ 早いもので本書の 原作 が発刊されて 4 年半と言う。今回の文庫化にあたってほとんど加除修正がなされていないと作者は言う。実際読んで確認してみたが、文庫版の前書きと後書き以外には、ごくごく一部(恐らくは全体の数 % )しか変更点は見られなかった様に思う。作者曰く「日本を巡る経済情勢に変化が無いから」だということだが、要は国家財政の危機的状況にいささかの変化もないどころか消費税増税の延期を始め状況はむしろ悪化してるのだから当然だろう。ブラックスワンの定義に従い、破局的な事態が起きるのかどうか、起きるとしていつ起きるのか?どの様に起きるのかは予測不明なわけだが、それへの作者流の対処法は当然原作の時と不変だ。それを信じるかどうかは自己責任の世界だが、私は作者を信じてみたい様に思う。