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(2016/10/9加筆)【レビューNo.1316】データの見えざる手

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評価★★★★ LINEの田端氏が本書を激賞されてて、手に取ったのがこの1月。以来、3回にわたって通読させていただいたが、なかなかにこのザ文系頭には難解な書。ただし、ビッグデータの応用と解析により、とてつもないことが、今起こりつつあることだけは、理解できた。 いわゆる伝統的な経済学では、合理的期待仮説を前提にしているのだが、それを木っ端微塵に打ち砕いたのが、カーネマンを始めとする行動経済学の人たちだろう。 本書はさらにそこから進んで、そもそも人間とてエネルギー保存の法則から逸脱することができず、人間の行動がそういったものによって支配され制限されているということが、ビッグデータの解析からうかがえるのだと言う。 その結果が、人間の行動はべき分布でないとする解析結果は驚くべきことなのではないのだろうか? 例えば、リーマンショクの折の株価暴落について、テールリスクが具現化したなどの解説をよく聞いたが、そもそも人間の行動が正規分布でないとすれば、この様なリスク管理の考え方は大幅な変更を余儀なくされるだろう。 (以下、2016/10/9加筆) 本書については「幸福とは何か?」についての一助にもなる。著者らのデータ解析によれば、「人間が動き続けること」こそが「幸せ」であり、そのようなことが起きている個人、組織は生産性が上がっていることが実証されているという。

【レビューNo.1315】戦艦武蔵

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評価★★★ このところの ポールアレン氏の戦艦武蔵発見騒動 で、にわかに同艦に関心を持った人は少なくないようで、本書も現時点ではAmazon欠品となっているようだ。 悲劇の沖縄特攻が最後だった戦艦大和に比して、その生い立ちから最後まであまり知られることのなかった二番館武蔵の生涯が、本書を読むと目の前で展開されているように眺めることができる。この手の歴史小説物ではやはり吉村昭氏の右に出る書き手はいないのだろうが、数ある氏の著作の中でも本作品は菊池寛賞受賞の名作だそうだ。 その建造から最後まで悲惨極まりない武蔵の生涯なのであるが、評者にとって最も気の毒だったのは、撃沈後生き残った乗組員たちの末路だったことは特記しておきたい。 建造中に軍事機密である設計図が紛失、調査したところ「設計図がなくなれば仕事をしなくすむだろう」と思った職員による故意の破棄だったそうだが、いつの世にもそういう人はいるのだなあと複雑な気持ちだった。

【レビューNo.1314】安倍官邸の正体

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評価★★★ 本来であれば★二つくらいにしてみたいところであるが、それは著者のせいではなく、本書に記されている安倍官邸の正体に対して★二つとしたくなったという本書の読後感ゆえであるので、ぐっとこらえて★三つと評価したい。 池田信夫氏が本書について「最低の政治を知る最高の本」と題するレビュー をしているが、まさにその通りだ。人気の本で、図書館の順番も随分待たされたが、読んだ後気分のよくなる本ではない。池田信夫氏のレビューを読んでるだけの方がましだったかも知れない。

【レビューNo.1313】旗振り山

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評価★★★ たまたまネット上でこの本のことを言及されている方がいらして手に取ってみた。 堂島の米相場市場というのが、世界史上最初の先物相場であったことはよく知られているが、当時の日本ではこの情報を旗振りによって伝達する通信網ができており、その足跡をたどるというのが本書の趣旨だ。 現在の東海道と山陽道にあたる区間でそれらが整備され、大阪から広島まで約27分で伝達されたのだという(大阪江戸間は箱根等が飛脚を介したこともあり約8時間を要したが、それでも全区間飛脚の場合の3〜5日比較すれば圧倒的に早い)。 この話を聞けば当ブログの読者であれば即座に思い起こすのが フラッシュボーイズ だろう。 いつの時代にも他者を出し抜こうとした者がおり、それが生き残っていたのだろう。それが資本主義なのだろう。

【レビューNo.1312】ハイタニがこっそり教える目からウロコの不動産・相続対策(改訂版)

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評価★★★★ 過日、あまりにも若くしてこの世を去られた著者。縁があって、評者は著者の葬儀に参列をさせていただいた。千人を超える方が詰めかけておられたと思う。いかに、著者にお世話になった人間の数が多かったかということの証左だったのだろう。私もその一人であるのだが。 わかりやすく言えば相続相談業務というニッチな分野において、著者はまさに大黒柱の様な存在だった。本書は、かつて刊行された同名の書の改訂版なのだが、著者は病をおして亡くなる直前まで本書の改変に携わったとまえがきに書いてある。 主として土地持ち富裕層を中心としたご資産家をご担当されるファイナンシャルプランナー向けの入門書であるが、寡聞にして他にこの手の書物で人にオススメできるものを知らない。 ニッチな分野ではあるが、かような職務に従事する若い方にとっては、必読書であろう。

【レビューNo.1311】知ろうとすること。

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評価★★★★ 早いもので、大震災から、 そして福島第一原発の事故から4年が経とうとしている。 あの頃を思い出すと、 情報の欠如で精神的に混乱していた自分を思い出す。 事故後しばらくして、 本書の共著者である 早野先生のTwitter の存在を知るのだが 、もっと早く知っていれば、 もう少しましな言動ができていたのではないかと反省することしき りだ。 本書は、 早野先生と糸井重里氏の対談を書き下ろしただけの本であり、 ああこんなことあったなあ、そんな話もあったなあと、 今になってはむかし話なのであるが、当事者( しかも早野先生はそもそもの研究分野からして、 専門とは言い難いこの分野で専門家としての行動をこの4年間近く 強いられてきたのだ)にとってはいかに大変なことであったか。 改めて頭の下がる思いである。 タレブが言う様に、我々人間は学ばないということを学ばない、 ということを自然とは学ばないのが避けられないのであれば、 せめて本書の題名である「知ろうとすること」 の気持ちは絶えず持ってなければいけないのだろう。

【レビューNo.1310】マッサンとリタ、その人生

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評価★★★ よくありがちなムック本なんだが、人気沸騰中のNHkドラマのマッサンの背景がわかりやすく解説されていて面白い。書店で立ち読みしていたんだが、ついつい買ってしまった。竹原や余市、はてはスコットランドまで、ドラマに由緒ある現地の案内等もあり、旅に出たくなってしまったw