投稿

【レビュー№1199】株の五輪書

イメージ
負けない投資家のためのマスト・ルール 株の五輪書 評価★★★ 宮本武蔵を想起する題名からすると投資のプロ向けの書と誤解しそう(評者も誤解していた)だが、ネット証券大手のカブドットコム証券のチーフアナリストが記した個別株株式投資初心者向けの書。 本書によれば、アベノミクス以降、ネット証券では新規の口座が爆発的に増加したのだという。しかし、リーマンショックの最悪期には持ち金が1/3にまでなった個人的な体験からすれば、この世界に海図無く飛び込むのはまさに清水の舞台から飛び降りる(ことわざでは勇気ある行為の意味だろうが、普通に考えれば蛮勇だろう。清水寺に行けばわかることだ)ような愚かなことであろう。 最近は投資の類の本を読んでないので、本書がこのジャンルでベストなものかどうか評価する立場には無いが、冒頭でまず損切りルールから入るあたり、そして 前著 でも著者が主張していた空売りの重要性を説いている点は興味深い。 昨今は、日経平均の逆の値動きをするETFもあるので、素人でもこの辺の敷居は低くなりつつあるのはありがたい。 差し当たって、参考にする本が無いという株式投資初心者の方にはお薦めはできる。ただし、これを読んだから、この通りやったからといって、必ず儲かるわけではない。そして、その探求の旅は、投資を辞める日が来るまで永遠に必要なことだけは確かだと断言する。

【レビュー№1198】太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 上

イメージ
太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで 上 評価★★★ 随分前から本屋でよく売れていたようなので楽しみにして手に取った一冊。それは、この本を読めば米側から見た太平洋戦争初期のことがわかるかと思ったからだ。 確かにそれは間違ってないのだが、意外なことに日本側の登場人物である山本五十六について多くのページを割いていたのには驚いた。米側のニミッツ提督より、記載量が多いのではないだろうか。 それにしても、戦争の前半の米英軍側の負けっぷりぶりには驚く。真珠湾の奇襲直後は動揺した対空砲火部隊が何機も味方を撃墜し、同様の事態があちこちで起きたのだと言う。 歴史にIFは禁句だが、下巻で取り扱うであろうミッドウェーでもしものことがあったら、如何なる歴史となっていたのだろうか?そう思うと、現実世界で起きていることはまことにもって儚いものだと考えさせられる。

【レビュー№1197】図解相続税法「超」入門〔平成25年度改正〕

イメージ
図解相続税法「超」入門〔平成25年度改正〕 評価★★★★ 毎年同じ監修先で更新発行される比較的平易な相続税の入門書。 仕事柄、「相続税の入門書としてオススメは何か」 と問われることもあるのだが、 迷うことなくこの一冊を推薦することになる。その理由は簡単で、 毎年安定した内容で更新発刊されることだ。この手の本は、 毎年の税制改正に即応して随時更新発刊されないとほとんど意味が なくなってしまうからだ。 それでいて比較的図表を多く用いてわかりやすく書いてある本書は 、 週刊ダイヤモンドや東洋経済の相続特集号などでは飽き足らなくな って来たレベルの方向けの相続税入門書として強くお薦めしたい。

2020年夏季五輪開催都市 東京に決定!(13/09/08)

イメージ

【レビュー№1196】ローカル線で地域を元気にする方法

イメージ
ローカル線で地域を元気にする方法: いすみ鉄道公募社長の昭和流ビジネス論 評価★★★ 先ごろ 自らのブログでの「団塊の世代ぶった斬り」記事 が注目を集めた千葉県の第3セクター鉄道のいすみ鉄道社長による著書第2弾、、、、と書きたいところだが、こちらは第1弾の「 いすみ鉄道公募社長 」(おそらく書き下ろし)と違い、その社長ブログからのまとめ出版のようである。 よって、一話完結方式で読みやすいのは本書かも知れないが、いすみ鉄道とその名物社長の人となりをきちっと知りたいのであれば、第1弾の方をオススメする。

【レビュー№1195】アベノミクスの幻想

イメージ
アベノミクスの幻想―日本経済に「魔法の杖」はない 評価★★★★ 先日の朝生で司会の田原総一朗氏が、 本書の一部を引用して話をしていた ので、気になって手に取った。 著者はこの界隈の方なら知らぬ方はないであろう著名ブロガーであ るが、それ故多くの著者の著書は、 ブログ上である意味ネタバレしている話題が多く、 失礼ながら過去の著作には辛いレビューをさせて頂いた気がする。 だから正直読み始めた時にはさして期待してなかった。 だが、今回は違う。 ブログで見かけた話も無くはないが、 いずれもそこから更に掘り下げて書かれてあるような気がするのだ 。それは、おそらくは著者の「アベノミクスに対する危機感」 がただならぬレベルになっているからではないかと勝手に理解した 。 アベノミクスで、 坂の上の雲をつかむ夢も見られるのかも知れないが、 坂の下の泥道に叩き落とされる可能性が少なからずあることを本書 は教えてくれる。 願わくば、最終章に示されている様な望ましい対応が、 日本経済に対して取られれば良いのだが。

【レビュー№1194】聞け! 是清の警告 アベノミクスが学ぶべき「出口」の教訓

イメージ
聞け! 是清の警告 アベノミクスが学ぶべき「出口」の教訓 評価★★★★ この夏はいくつか戦前期に関する書物を読んでいるが、その中でも本書は私のような初心者にもわかりやすいということでオススメ(★4つ)。 高橋是清と言えば、個人的にはこれまで 「日露戦争、資金調達の戦い」 や 「「持たざる国」への道」 などの読書であらあら理解していたが、本書は特に今注目されているいわゆる「高橋財政」とアベノミクスとの類似点を探ることに焦点を置いているのが特徴。 著者の最近多く出しておられた電子書籍の類と同様で、平易に書かれていることがありがたい。それにしても、アベノミクスは果たして是清の「出口」の教訓を活かすことができるのであろうか? こんな話 を聞くと、その航海はなかなかに厳しい物のように思われるのだが。