【レビューNo.1462】R.シュトラウス交響詩チクルス[2]:ドン・キホーテ、ティル・オイレンシュピーゲル&ばらの騎士


評価★★★★
ガラパゴスジャパンな話だが、音楽之友社が毎年行っているレコード・アカデミー賞に本盤が選ばれたそうだ。評者も若い頃みたいに馬鹿みたいにクラシック音楽のトレンドをフォーしているわけではないが、N響がレコード・アカデミー賞を受賞したということがかつてあっただろうか?日本人演奏家(内田光子や小澤征爾、サイトウ・キネン・オーケストラ)が受賞しているのはあったと記憶するが、本邦オーケストラが受賞するというのは極めて珍しいことだろう。一方で、風の便りにヤルヴィが就任してからのN響が極めて高い評価を得ているということも聞いていたので、試しに聴いてみることにした。
驚いた。目隠しされてこれはベルリン・フィルハーモニーの演奏ですと言われても評者レベルの人間なら騙されるだろう。それほどまでに、技量も歌心も素晴らしいの一言。個人的には「テイル・オイレンシュピーゲル」の断頭台からラストあたりの千変万化の音色にうっとりした。
評者はかつてシャルル・デュトワがN響首席指揮者に就任した際の最初のコンサートを生で体験している。その時「これでN響は10年は大丈夫だろう」と思った。先ごろN響はヤルヴィとの契約を更新したようだが、またも「これでN響は10年は大丈夫だろう」と思ったことだった。

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